謹賀新年
2008/1/15
あけましておめでとうございます。
昨年は慌ただしくしており、文章を書くよりは制作が先、などと思って、ブログはしばらく休んでいました。しかし、書く時間がないとボヤいてばかりいないで、両方やろうと一念発起。相変わらずの不定期便ですが、再々開しようと思います。いつまで経っても更新されないこのコーナーに、懲りずに覗きに来てくださる皆様、大変お待たせいたしました。
早速ですが、明日から第25回日本伝統漆芸展が池袋西武本店6Fアートフォーラムにて開催されます。会期は1月16日(水)〜21日(日)と短い期間ですが、お出かけいただければ幸いです。
日本伝統漆芸展とは、日本工芸会中の漆芸部門だけの全国規模の公募展で、今年で四半世紀を迎えました。
記念すべき第1回展は昭和59年に行われましたが、当初は公募展ではなく、正会員展でした。その出品作品の中で印象深かったのは、磯井正美先生の壁掛時計です。黒漆塗りの四角いボディに螺鈿で円が描かれた文字盤は、一見何の変哲もない時計なのですが、よく見ると、その丸い円は12時、3時、6時、9時の部分の線が少し外にズレています。これは相撲の土俵をデザインしたもので、しかも磯井先生の得意とする蒟醤の技法ではなく、螺鈿技法で表現した作品でした。それまでの「伝統工芸」の「お堅い」展覧会イメージに対し、まだ磯井先生が人間国宝の指定を受ける前の時代の、肩の力が抜けた微笑ましい作品でした。
ちなみに私は、第1回展から参加していますが、私の父も健在でしたので、親子で初回から出品できたことは思い出深いことのひとつです。今年25回展を迎えるまでの間、松田権六先生を始め、多くの先人が他界されました。しかしその一方で、今は当時生まれていなかった世代が展覧会に参画しており、世代がいつの間にか入れ替わり、新しい感性で作品が制作されています。
変わらないのではなく、少しずつ新しく変化して行くのが、日本の伝統工芸なのです。

